卒対費(卒業対策費)について、末永宛にご相談がありました。
◆卒対費とは
http://www.nkc.city.narashino.chiba.jp/mukouyama/contents/pta/sotutai_vol_a.pdf
実態調査!公立小学校の私費(保護者負担)はどれくらいかかる?【前編・小学校】 - ぽにろぐ (hatenablog.com)
ざっくり言うと、子供が学校を卒業する際にかかる費用の事です。
卒業記念品の購入など、「卒業対策委員」という任意の委員を決めて準備を行うようです。PTAが関連していることも多いようです。
この「卒対費」という名目で、何の事前説明もなく、数万円(4~5万円のケースも)が他の費用と抱き合わせて徴収されており、責任主体もあいまいなまま前例踏襲で運用されているとのことでした。
早速、この「卒対費」について調べてみました。
ちなみに、「卒対費」は港区でも区民の声が上がっているようです。
◆「卒対費」の実態は?
東京都が独自で調査しているデータがありました。
令和3年度学校納付金調査(令和2会計年度)|東京都教育委員会ホームページ (tokyo.lg.jp)
※このうち、小学校はこちらです↓
「卒対費」は、「公費」「私費」における「私費」にあたります。
そもそも、日本国憲法第26条第2項、教育基本法第5条第4項、学校教育法第6条に基づき、国公立学校における義務教育は無償(授業料不徴収)とされています。
いわゆる公費は無償とされ、私費は原則保護者が負担しています。
文部科学省では、「子供の学習費調査」(平成6年より隔年で実施。最新は平成30年度調査)を実施しており、子供を公立又は私立の学校に通学させている保護者が、
①子供の学校教育費(学校教育のために各家庭が支出した全経費)
②学校給食費
③学校外活動費(自宅学習や学習塾・家庭教師、体験活動や習い事などの経費)
として支出した経費等の実態を調査しています。
結果の概要-平成30年度子供の学習費調査:文部科学省 (mext.go.jp)
平成30年度子供の学習費調査の結果について (mext.go.jp)
このうち、卒対費は①に入っています。
※P15参照
義務教育における私費の調査では、卒対費含む学校教育費は平成30年の文科省調査で総額が6.3万円(公立小学校)で、卒業アルバム等の費用はそのうち「その他」となり、その総額は4,170円です。
∟今回の卒対費は任意という扱いでこの調査に入っていない可能性がありますが、
このデータだけを見ただけでも、卒対費だけで数万円するのは高いと言えるのではと思います。
次のブログに続きます。