社会保障関連については、今年から石川雅敏先生にご助言頂き、かなりの量の調査を浜田聡事務所で進めています。(あまり広報できておらず、申し訳ありません、、、)
浜田聡事務所より参議院法制局へ、下記社会保険料の削減案について参議院法制局へ相談しました。
【相談内容】
骨子:下記政策を通じて社会保険料の支払いについて個人2割・企業2割を減額する(社会保険料の負担率が30%とすると6%の手取り増、企業の負担も減るのでもっとある可能性も)。
・公的年金(GPIF)を年16兆円取り崩し、厚生年金保険料を個人・企業合わせて4割減額する(GPIFの2024年9月末残高248兆円、公的年金の2022年度保険料収入39.3兆円)。
・国民健康保険や後期高齢者への負担金・支援金を廃止し、協会けんぽ・組合健保等の健康保険料を個人・企業合わせて4割減額する(負担金・支援金の合計:9兆円)。
・子育て支援のための健康保険料引き上げを凍結する(1兆円)。
・介護保険料についても引き下げを行う(検討中)。
→数値の試算が正しいか、また実際に減額や廃止を行う事で影響範囲等について検証し整理して頂きたいです。
参議院法制局からは、数値の試算については回答困難であると伺ったため、法案改正の方針での論点メモを頂く事となりました。
参議院法制局より、下記の論点について御指摘頂きました。
▼GPIFの管理する積立金の取り崩し
我が国の年金制度では、特別会計に関する法律に基づき設置されている「年金特別会計」において、事業主及び被保険者の支払う保険料、積立金及び積立金から生じる運用収入並びに国庫負担金を財源として年金受給者への給付が行われている。
年金特別会計のうち、国民年金勘定・厚生年金勘定については、毎会計年度の歳入歳出の決算上剰余金を生じた場合には、その一部が積立金として積み立てられることとされており、この積立金の運用は、国民年金法・厚生年金保険法に基づき、積立金をGPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)に寄託することにより行われることとされている。
そして、この積立金については、特別会計に関する法律において、
①国民・厚生の各年金勘定において、毎会計年度の歳入歳出の決算上不足を生じた場合等において、当該不足する額を積立金から補足する
②国民・厚生の各年金事業の給付費及び(各年金勘定からの)基礎年金勘定への繰入金の財源に充てるために必要がある場合には、予算で定める金額を限り、各年金勘定の歳入に繰り入れることができる
旨が定められている。
GPIFの管理する積立金の取り崩しには、法改正が必要となる。その際、少なくとも以下の点について検討が必要ではないか。
・ 積立金を年金勘定に補足し、又は繰り入れられるのは上記①・②の場合で
あることや、積立金の運用は、「専ら被保険者の利益のために長期的な観点
から安全かつ効率的に行うことにより、将来にわたって年金事業の運営の安
定に資すること」を目的とすることが法律上規定されており、これらの規定
とご政策の関係について整理する必要があるのではないか。
・ 積立金の取り崩しにより、積立金が想定より早いペースで減少・枯渇する
可能性について、どのように考えるか。
なお、積立金は今後長期にわたって公的年金の財源として使用されることが想定されており、おおむね今後100年間の年金給付総額のうち、1割程度が積立金から得られる財源により支出されると試算されている。

(参考資料等)
・年金財政における積立金の役割|年金積立金管理運用独立行政法人
https://www.gpif.go.jp/gpif/pension-finance.html
・令和6(2024)年財政検証関連資料①|厚生労働省 〔PDF〕
https://www.mhlw.go.jp/content/001299208.pdf
後期高齢者医療制度は、老人保健制度に代わって平成20年度から実施されており、後期高齢者に係る医療費負担割合を、公費:約5割、現役世代からの支援金:約4割、後期高齢者の保険料:約1割として、後期高齢者に係る医療費を国民全体で支えることを目的としている。
あわせて、前期高齢者については、退職者が被用者保険から国民健康保険に大量に移行し、保険者間で医療費の負担に不均衡が生じていることから、その調整のために、前期高齢者財政調整制度が創設されている。
後期高齢者支援金・前期高齢者財政調整制度の廃止には、法改正が必要となる。その際、少なくとも以下の点について検討が必要ではないか。
・ 後期高齢者支援金・前期高齢者財政調整制度の廃止により、後期高齢者医療制度では4割程度、市町村国保等では3割程度財源が不足することとなるが、この点についてどう考えるか。
・ 仮に公費により財源を補充する場合、後期高齢者医療制度においては公費負担の割合が最大で約9割となり、社会保険方式と相いれるか検討が必要との指摘や、現役世代の租税負担が重くなるとの指摘もあり得ると思われるが、これらの点についてどう考えるか。
・ 仮に保険料や窓口での自己負担割合の引上げにより財源を補充する場合、後期高齢者医療制度や市町村国保等に加入する者に現状以上の負担を負わせることの是非や、過度な受診抑制につながり得るとの指摘があるとも考えられるが、これらの点についてどう考えるか。
※ なお、協会けんぽや組合健保の具体的な保険料率については法律で定められておらず、一定の基準の下、保険者が定めるものとされているため、後期高齢者支援金・前期高齢者財政調整制度の廃止により直ちに保険料が被保険者と事業主合わせて4割減額されるというわけではない。

(参考資料等)
・後期高齢者医療制度について|厚生労働省
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_40287.html
・医療費の見える化について|厚生労働省
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryo
uhoken/newpage_21420.html
▼子育て支援のための健康保険料引き上げの凍結
子ども・子育て支援金制度は、こどもや子育て世帯を、全世代・全経済主体が支えるために創設された制度で、具体的には以下の①~⑦の施策等の費用として使用されることが、法律上定められている。
①児童手当の拡充(高校生年代まで延長、所得制限の撤廃、第3子以降の支
給額増額)
②妊婦のための支援給付(妊娠・出産時の10万円の給付金)
③こども誰でも通園制度(乳児等のための支援給付)
④出生後休業支援給付(育児休業給付とあわせて手取り10割相当(最大28日間))
⑤育児時短就業給付(時短勤務中の賃金の10%支給)
⑥国民年金第1号被保険者の育児期間に係る保険料免除措置
⑦子ども・子育て支援特例公債(支援金の拠出が満年度化する令和10年度までの間に限り、①~⑥の費用の財源として発行)の償還金
※ なお、一人当たりの支援金額は、支援金の拠出が満年度化する令和10年度の額で、一人当たり医療保険料額の5%程度(月額350円~600円程度)となることが見込まれている。
子育て支援のための健康保険料引き上げの凍結には、法改正が必要となる。
その際、少なくとも以下の点について検討が必要ではないか。
・ 子育て支援のための健康保険料引き上げを凍結した場合、上記①~⑦の施
策等についてその金額等も引き下げるか。
・ 上記①~⑦の施策等についてその金額等を引き下げないのならば、その財
源について、どのように考えるか。
なお、子ども・子育て支援金の個人・事業者拠出分の総額は、支援金の拠
出が満年度化する令和10年度以降、毎年約1兆円と見込まれている。


(参考資料等)
・子ども・子育て支援金制度の概要について|こども家庭庁 〔PDF〕
https://www.cfa.go.jp/assets/contents/node/basic_page/field_ref_resources/20
13c0c1-d5f0-4555-920d-80d9428893be/a42ed1d6/20240904_policies_kodomokosodate
shienkin_08.pdf
・子ども・子育て支援金制度のQ&A|こども家庭庁
Q2.子ども・子育て支援金は何に使われるのですか?
https://www.cfa.go.jp/policies/kodomokosodateshienkin/faq
▼介護保険料の引下げ
介護保険料の引下げに当たっては、少なくとも以下の点について検討が必要ではないか。
・ 介護保険料率・額については保険者が定めることとされている(=法律では、具体的な保険料率については規定されていない)ところ、介護保険料を、具体的にどのように引き下げることとするか(引き下げる額・率、引き下げる時期・期間、引き下げる方法等)。
・ 特に、第一号被保険者(各市町村の65歳以上の住民)の保険料率については、保険給付に要する費用や第一号被保険者の所得の分布等に照らし、おおむね三年を通じ保険財政の均衡が保たれるものでなければならない旨が法律上定められており(具体的な保険料率は政令で定める基準に従い各市町村が条例で定めるところにより算定)、この規定とご政策の関係について整理する必要があるのではないか。
・ 被用者保険の場合、介護保険料は労使折半で負担するとされていることをどのように考慮するか。
・ 介護保険料を引き下げた場合には、それに応じて保険給付も引き下げるか。
・ 保険給付を引き下げない場合、保険料に代わる財源をどのように考えるか。

