▼薬価とは?
医療用医薬品の価格について、教えてください。 | くすりの情報Q&A | 日本製薬工業協会
医療用医薬品の価格は、くすりの効果などを考慮して厚生労働省によって決められます。原則として2年に1度、改定がおこなわれます。
医療用医薬品の価格は、「薬価(やっか)」と呼ばれます。薬価は、国の医療保険制度から、病院や保険薬局に支払われる時のくすりの価格のことで、製薬企業の資料などをもとに厚生労働省が決める「公定価格」です。
アルツハイマー病新薬「レカネマブ」が薬事承認されたと報道されています。
この「レカネマブ」について、厚生労働省へ①薬価のパターン②利用者見込み量③年間医療費増加額(見込み)を質問してみました。
厚生労働省保健局医療課より回答を頂きました。
【回答】
「レカネマブ」に関しては、現時点では薬価収載の手続も進んでいないため、お答えできる内容がございません。
なお、新たな医薬品の保険適用に当たっては、中医協(中央社会医療保険協議会)において薬価が決定されるものであり、「レカネマブ」の薬価についても、ルールに則り、企業からの薬価収載の希望があれば、薬事承認後に、中医協における審議を経た上で、収載のための手続を進めてまいります。
(ご指摘のような内容は、具体的な薬価を中医協で議論する際に、本剤の薬価算定方法、予測投与患者数、予測販売金額が示されます)
▼補足 「薬価収載」とは
薬価収載ともいう。厚生労働省によって製造と販売が認められた新薬やジェネリック医薬品を、公定価格として厚生労働省が定めた薬の価格の一覧表である薬価基準に載せること。病院などで処方される薬は、この手続きを行うことによって健康保険が適用される。
回答頂いた厚生労働省保健局医療課の方とお電話でお話したところ、薬価を決める際のは薬事承認後90日以内に収載されるそうで、民間企業より収載したい旨の希望が出たら希望書などの資料が出てきてその資料をもとに検討されるが、全て企業の内部資料の為お見せできないとの事。内部資料が適切かどうかは出された資料によって厚労省が判断するが、厚労省が薬価収載のために独自で調査をすることはないとのこと。
薬価が決まったら下記の資料で公開されている情報のみ見ることは可能だが、これ以上の情報は統計法上非公開となっているデータのため見せられないとの事。
↑資料のありかはこちらです。
ちなみに、今回のレカネマブの薬価に関連して、薬価×数量の計の上位ランキングを厚労省医薬産業振興・医療情報企画課にお尋ねしたところ、
薬価×数量の計について、薬価調査は統計法に基づき総務省に調査計画の承認を得て実施する一般統計調査となります。承認された調査計画においては、調査結果の公表範囲も定めており、ご要望の個別の医薬品の情報については非公表の情報となっているため、回答は困難との事でした。
という事で、総務省へ統計法上の非公開情報の判断基準や取り扱いについて問い合わせをしており、現在回答待ちです。
回答が来ましたら、本ブログでも追ってお知らせいたします。
皆様も本件で何か知りたいこと等がありましたら、下記よりお気軽にお問い合わせください。