末永ゆかりの日記 (浜田聡参議院議員秘書)

浜田聡参議院議員公設秘書。

【調査資料】内閣府の再エネタスクフォースって何?(再生可能エネルギー等に関する規制等の総点検タスクフォース)

www.kurashikiooya.com

内閣府/再エネタスクフォースの公表資料中に中国企業のロゴの記載があった件について

https://www8.cao.go.jp/kisei-kaikaku/kisei/conference/energy/20240325/20240325document02.pdf

www.sankei.com

www.sankei.com

内閣府の「再生可能エネルギー等に関する規制等の総点検タスクフォース」へ大林ミカ氏が提出した資料に中国企業の透かしが入っていることを受けて、SNSを中心に大きく話題が上がっています。浜田聡事務所として私もこの件に注目しています。

そもそもなのですが、政府には「有識者会議」「審議会」等様々な名称の会議があり、構成員も様々にあるようです。ここで改めて「タスクフォース」の法的位置づけ等について、参議院調査室へ調査依頼しました。

 

【依頼内容】

内閣府の再エネタスクフォース構成員について

①構成員の選任及び立場に関する法令(構成員は有識者会議などの構成員と扱いは同じなのか?)

②構成員の選任及び辞任、解任に関する定め

 ∟選任において国籍などの条件は付されているか、審査基準があるか、選任責任が問われた場合の責任者等が知りたいです。

③再エネタスクフォース以外で、内閣府に置かれているタスクフォースがあれば詳細

内閣府以外で、法的位置づけで同様に設置されたものはどのようなものがあるか、構成員などについて、関係法令等

 

【調査回答】

まず、一般に「有識者会議」や「審議会」等とされる会議体は、大きく、

1外局の委員会

2審議会等

3私的諮問機関

に分けられ、その委員の任免の規範等についても、各会議体の様態等により様々ございます。

 

2審議会等は、内閣府設置法第37条、第54条及び国家行政組織法第8条を根拠に、個別の法令に基づき設置されます。

構成員の選任等の政府統一的な規範としては、「審議会等の整理合理化に関する基本的計画」(平成11年4月27日閣議決定)(資料1)において、委員の資格要件や選任について指針が示されております(資料1、PDFの4、6ページ参照)。

なお、解任等については任期や調査事項終了の場合のみで、詳細を定めるものでは

ございません。

・資料1:「審議会等の整理合理化に関する基本的計画」(平11.4.27閣議決定

https://www.cas.go.jp/jp/gaiyou/jimu/jinjikyoku/files/satei_01_04_02.pdf

資料1 P4抜粋

資料1 P6抜粋

 

3私的諮問機関は、法規上の根拠を持たず、閣議決定や決裁により開催が決定され

るものです。御指摘の再生可能エネルギー等に関する規制等の総点検タスクフォース」(再エネタスクフォース)も、この私的諮問機関に該当すると考えられます。

私的諮問機関の運営についても上記基本計画において言及がございますが(資料1、PDF8ページ参照)、構成員の資格要件、選任等については特段明示されておりません。

資料1 P8抜粋

なお、1外局の委員会は、内閣府設置法第64条及び国家行政組織法別表第1(第3条関係)に規定され、個人情報保護委員会等が該当します。

内閣府設置法第64条抜粋

国家組織行政法 別表第一抜粋

その上で、以下、御依頼の内容に回答いたします。

 

○構成員の選任、辞任、解任及び立場に関する法令等(御依頼①②)

内閣府の再エネタスクフォースは、

「「再生可能エネルギー等に関する規制等の総点検タスクフォース」開催について」(令和2年11月20日内閣府特命担当大臣決定)(資料2)により開催が決定され、構成員が置かれております。

その中で、構成員については、

(1)タスクフォースは、別紙に掲げる者をもって構成し、特命担当大臣が主宰する。ただし、特命担当大臣は、必要と認める場合、構成員を追加することができる。

(2)特命担当大臣は、必要に応じ、関係行政機関の職員その他の者の出席を求めることができる。また、オブザーバーとして、会議に構成員以外の者の出席を求めることができる。

とされ、国籍や審査基準等については明示されておりません。

・資料2:「「再生可能エネルギー等に関する規制等の総点検タスクフォース」開催について」(令2.11.20内閣府特命担当大臣決定 令5.4.28一部改正)

https://www8.cao.go.jp/kisei-kaikaku/kisei/conference/energy/installation2023.pdf

 

○再エネタスクフォースと同様の位置付けで開催される合議制の組織(御依頼③④)

再エネタスクフォースは、3私的諮問機関に位置付けられるところ、同様に開催される会合は、例えば、「新しい時代の公益法人制度の在り方に関する有識者会議」など多数ございますが、前述のとおり、法令に規定されるものではございません。

また、名称についても「有識者会議」、「検討会」、「懇談会」等様々ございますが、私的諮問機関としての位置付けを異にするものではございません。

 

・「新しい時代の公益法人制度の在り方に関する有識者会議の開催について」(令4.9.29内閣府特命担当大臣(経済財政政策)決定)

https://www.koeki-info.go.jp/content/20220929_council_of_experts.pdf

このほか、内閣府に置かれる「タスクフォース」と名の付く会合としては、

「スマート防災ネットワークの構築に係る検討タスクフォース」

「宇宙交通管理に関する関係府省等タスクフォース大臣会合」

などがございますが、これらについては大臣や行政機関職員等を主な構成員とするもので、再エネタスクフォース等のように有識者により構成される会合とは性格が異なります。

 

・「次期SIPの各課題候補に係る検討タスクフォ ース(検討TF)の設置について」

https://www8.cao.go.jp/cstp/gaiyo/sip/taskforce/smartbousai_1/siryo4.pdf

・「宇宙交通管理に関する関係府省等タスクフォースの開催について」

https://www8.cao.go.jp/space/taskforce/debris/stm/dai1/siryou1_2.pdf

 

○御参考

内閣府設置法 | e-Gov法令検索(平成11年法律第89号)

内閣府ウェブサイト「審議会・懇談会等(政策会議等)」

※審議会等を含むほか、内閣府に置かれる私的諮問機関を網羅的に示すものではないことに留意願います。